【コラム】株式会社って、どうやって作るの??設立の流れを解説

 株式会社を設立するには、定款の作成から設立の登記まで、様々な手続を行う必要があります。

 本コラムでは、株式会社の設立までの流れをご説明いたします。

株をしこたま集め隊

皆様の起業活動の一助となれば幸いです。ぜひ最後までご覧ください!

 株式会社の設立手続には、次の2種類があります。

発 起 設 立 設立時に発行する株式を発起人が全て引き受ける方法。発起人以外からは株主を募集しない。
募 集 設 立 発起人が株式の一部を引き受けて、残りの株式について株主を募集する方法

一般的に、発起設立比較的小規模な会社の設立に適しており、募集設立は発起人だけの出資では設立できないような比較的大規模な会社の設立に適しているといえます。

 大まかな手続の流れは同じですが、「募集設立」の場合は、公証人による定款の認証(後述)を受けた後に、発起人が引き受けた以外の株式の「引受人」を募集する手続や、創立総会の実施といった手続が加わります。

★「発起人」とは★

 株式会社設立の際の「発起人」とは、株式会社の設立を企画し、出資の履行や設立時発行株式の引き受け、設立に係る手続などを行う人のことです。

 株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、または記名押印しなければなりません

各発起人は、株式会社の設立に際し、設立時発行株式を最低でも1株以上引き受けなければなりません


 会社法(平成17年法律第86号) ※令和8年8月8日時点の条文です。
  第二編 株式会社
   第一章 設立
    第一節 総則
第二十五条 株式会社は、次に掲げるいずれかの方法により設立することができる。
 一 次節から第八節までに規定するところにより、発起人が設立時発行株式(株式会社の設立に際して発行する株式をいう。以下同じ。)の全部を引き受ける方法
 二 次節、第三節、第三十九条及び第六節から第九節までに規定するところにより、発起人が設立時発行株式を引き受けるほか、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする方法
 各発起人は、株式会社の設立に際し、設立時発行株式を一株以上引き受けなければならない。

 定款とは、会社の目的、組織、活動などに関する根本となる基本的な規則です。

株式会社の場合、定款は3通(公証役場保管用、会社保管用、設立登記申請用)作成し、その全てについて公証人の認証(後述)を受ける必要があります。


 会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。
 (定款の作成)
第二十六条 株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない
 前項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

定款の作成手順

 定款の作成は、一般的には次の手順で行われます。

定款データを作成する。
 A4判の用紙に片面に横書きで記載します。文字のサイズは12ポイント、書体は標準書体で作成すると、印刷した際に見やすくなります。
表紙、本文、裏表紙の順に綴る。【書面による場合】 
 表紙、本文、裏表紙の順に綴ります。綴り方は、袋とじにする方法や、ホチキスなどで綴じる方法があります。
発起人が署名または記名押印する。
【書面による場合】 
 定款の原本に、発起人が署名または記名押印し、各ページごとに契印します(袋とじの場合には、つなぎ目に契印する形でもOK)。
【電子定款による場合】
 定款をPDFファイルで作成し、電子署名をします。

  参考:9-4 定款認証 | 日本公証人連合会(外部リンク)

定款の記載事項

 定款に記載する事項には、次の3種類があります。

絶対的記載事項 必ず書かなければならないこと。
相対的記載事項 書かなくてもよいが、書かないと効力が生じないこと。
任意的記載事項 書かれていれば、会社のルールになること。

その他にも、一般的には「作成日付」を記載します。作成日付は、認証する日よりも以前の日である必要がありますので、ご留意ください。

 定款に使用する言語は、日本語です。外国語が併記されている定款であっても、日本語の部分が正式の定款となり、外国語の部分は翻訳として扱われます

絶対的記載事項

 「絶対的記載事項」とは、定款に必ず書かなければならない事項のことです。

 会社法では、次の事項が絶対的記載事項として規定されています。

会社の目的
商号(会社の名称)
本店の所在地
設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
発起人の氏名または名称および住所
発行可能株式総数(会社が発行することができる株式の総数) ※

 上記事項の記載がない定款は無効となってしまいますので、ご注意ください。

「発行可能株式総数」については、定款作成時に定める必要はなく、設立中の株式引受け状況を見極めながら、設立登記申請時までに定款に定めればよいことになっています。

  参考:9-4 定款認証 | 日本公証人連合会(外部リンク)

会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。

(定款の記載又は記録事項)
第二十七条 株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない
 一 目的
 二 商号
 三 本店の所在地
 四 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
 五 発起人の氏名又は名称及び住所

 (中略)

 (発行可能株式総数の定め等)
第三十七条 発起人は、株式会社が発行することができる株式の総数(以下「発行可能株式総数」という。)を定款で定めていない場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない
 発起人は、発行可能株式総数を定款で定めている場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、発行可能株式総数についての定款の変更をすることができる。
 設立時発行株式の総数は、発行可能株式総数の四分の一を下ることができない。ただし、設立しようとする株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない。

 (中略)

 (創立総会の決議による発行可能株式総数の定め)
第九十八条 第五十七条第一項の募集をする場合において、発行可能株式総数を定款で定めていないときは、株式会社の成立の時までに、創立総会の決議によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない

相対的記載事項

 「相対的記載事項」は、定款に書かれていなくても直ちに定款が無効になるわけではないけれど、書かないとその事項については効力が生じない事項のことです。

 相対的記載事項の代表的なものとしては、次のようなものがあります。

現物出資(金銭以外の財産の出資)などに関する事項
株式の譲渡制限
種類株式の発行
相続人等に対する株式の売渡請求に関する定め
単元株式数
株券の発行
株主総会の決議方法
株主総会、取締役以外の機関の設置    など
会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。

 (定款の記載又は記録事項) 
第二十七条 (略)

第二十八条 株式会社を設立する場合には、次に掲げる事項は、第二十六条第一項の定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない
 一 金銭以外の財産を出資する者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、設立時発行株式の種類及び種類ごとの数。第三十二条第一項第一号において同じ。)
 二 株式会社の成立後に譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称
 三 株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称
 四 株式会社の負担する設立に関する費用(定款の認証の手数料その他株式会社に損害を与えるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。)
第二十九条 第二十七条各号及び前条各号に掲げる事項のほか、株式会社の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。

  (中略)

 (異なる種類の株式)
第百八条 株式会社は、次に掲げる事項について異なる定めをした内容の異なる二以上の種類の株式を発行することができる。ただし、指名委員会等設置会社及び公開会社は、第九号に掲げる事項についての定めがある種類の株式を発行することができない。
 一 剰余金の配当
 二 残余財産の分配
 三 株主総会において議決権を行使することができる事項
 四 譲渡による当該種類の株式の取得について当該株式会社の承認を要すること。
 五 当該種類の株式について、株主が当該株式会社に対してその取得を請求することができること。
 六 当該種類の株式について、当該株式会社が一定の事由が生じたことを条件としてこれを取得することができること。
 七 当該種類の株式について、当該株式会社が株主総会の決議によってその全部を取得すること。
 八 株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、清算人会設置会社(第四百七十八条第八項に規定する清算人会設置会社をいう。以下この条において同じ。)にあっては株主総会又は清算人会)において決議すべき事項のうち、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とするもの
 九 当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会において取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。次項第九号及び第百十二条第一項において同じ。)又は監査役を選任すること。
 株式会社は、次の各号に掲げる事項について内容の異なる二以上の種類の株式を発行する場合には、当該各号に定める事項及び発行可能種類株式総数を定款で定めなければならない。
 一 剰余金の配当 当該種類の株主に交付する配当財産の価額の決定の方法、剰余金の配当をする条件その他剰余金の配当に関する取扱いの内容
 二 残余財産の分配 当該種類の株主に交付する残余財産の価額の決定の方法、当該残余財産の種類その他残余財産の分配に関する取扱いの内容
 三 株主総会において議決権を行使することができる事項 次に掲げる事項
  イ 株主総会において議決権を行使することができる事項
  ロ 当該種類の株式につき議決権の行使の条件を定めるときは、その条件
 四 譲渡による当該種類の株式の取得について当該株式会社の承認を要すること 当該種類の株式についての前条第二項第一号に定める事項
 五 当該種類の株式について、株主が当該株式会社に対してその取得を請求することができること 次に掲げる事項
  イ 当該種類の株式についての前条第二項第二号に定める事項
  ロ 当該種類の株式一株を取得するのと引換えに当該株主に対して当該株式会社の他の株式を交付するときは、当該他の株式の種類及び種類ごとの数又はその算定方法
 六 当該種類の株式について、当該株式会社が一定の事由が生じたことを条件としてこれを取得することができること 次に掲げる事項
  イ 当該種類の株式についての前条第二項第三号に定める事項
  ロ 当該種類の株式一株を取得するのと引換えに当該株主に対して当該株式会社の他の株式を交付するときは、当該他の株式の種類及び種類ごとの数又はその算定方法
 七 当該種類の株式について、当該株式会社が株主総会の決議によってその全部を取得すること 次に掲げる事項
  イ 第百七十一条第一項第一号に規定する取得対価の価額の決定の方法
  ロ 当該株主総会の決議をすることができるか否かについての条件を定めるときは、その条件
 八 株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、清算人会設置会社にあっては株主総会又は清算人会)において決議すべき事項のうち、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とするもの 次に掲げる事項
  イ 当該種類株主総会の決議があることを必要とする事項
  ロ 当該種類株主総会の決議を必要とする条件を定めるときは、その条件
 九 当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会において取締役又は監査役を選任すること 次に掲げる事項
  イ 当該種類株主を構成員とする種類株主総会において取締役又は監査役を選任すること及び選任する取締役又は監査役の数
  ロ イの定めにより選任することができる取締役又は監査役の全部又は一部を他の種類株主と共同して選任することとするときは、当該他の種類株主の有する株式の種類及び共同して選任する取締役又は監査役の数
  ハ イ又はロに掲げる事項を変更する条件があるときは、その条件及びその条件が成就した場合における変更後のイ又はロに掲げる事項
  ニ イからハまでに掲げるもののほか、法務省令で定める事項
 前項の規定にかかわらず、同項各号に定める事項(剰余金の配当について内容の異なる種類の種類株主が配当を受けることができる額その他法務省令で定める事項に限る。)の全部又は一部については、当該種類の株式を初めて発行する時までに、株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、清算人会設置会社にあっては株主総会又は清算人会)の決議によって定める旨を定款で定めることができる。この場合においては、その内容の要綱を定款で定めなければならない。

  (中略)

 (相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)
第百七十四条 株式会社は、相続その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。

  (中略)

 (単元株式数)
第百八十八条 株式会社は、その発行する株式について、一定の数の株式をもって株主が株主総会又は種類株主総会において一個の議決権を行使することができる一単元の株式とする旨を定款で定めることができる。
 前項の一定の数は、法務省令で定める数を超えることはできない。
 種類株式発行会社においては、単元株式数は、株式の種類ごとに定めなければならない。

  (中略)

 (株券を発行する旨の定款の定め)
第二百十四条 株式会社は、その株式(種類株式発行会社にあっては、全部の種類の株式)に係る株券を発行する旨を定款で定めることができる。

  (中略)

 (株主総会以外の機関の設置)
第三百二十六条 株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。
 株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる。

  (中略)

 (株主総会の決議)
第三百九条 株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
 前項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
 一 第百四十条第二項及び第五項の株主総会
 二 第百五十六条第一項の株主総会(第百六十条第一項の特定の株主を定める場合に限る。)
 三 第百七十一条第一項及び第百七十五条第一項の株主総会
 四 第百八十条第二項の株主総会
 五 第百九十九条第二項、第二百条第一項、第二百二条第三項第四号、第二百四条第二項及び第二百五条第二項の株主総会
 六 第二百三十八条第二項、第二百三十九条第一項、第二百四十一条第三項第四号、第二百四十三条第二項及び第二百四十四条第三項の株主総会
 七 第三百三十九条第一項の株主総会(第三百四十二条第三項から第五項までの規定により選任された取締役(監査等委員である取締役を除く。)を解任する場合又は監査等委員である取締役若しくは監査役を解任する場合に限る。)
 八 第四百二十五条第一項の株主総会
 九 第四百四十七条第一項の株主総会(次のいずれにも該当する場合を除く。)
  イ 定時株主総会において第四百四十七条第一項各号に掲げる事項を定めること。
  ロ 第四百四十七条第一項第一号の額がイの定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
 十 第四百五十四条第四項の株主総会(配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して同項第一号に規定する金銭分配請求権を与えないこととする場合に限る。)
 十一 第六章から第八章までの規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
 十二 第五編の規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
 前二項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
 一 その発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける定款の変更を行う株主総会
 二 第七百八十三条第一項の株主総会(合併により消滅する株式会社又は株式交換をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が譲渡制限株式等(同条第三項に規定する譲渡制限株式等をいう。次号において同じ。)である場合における当該株主総会に限る。)
 三 第八百四条第一項の株主総会(合併又は株式移転をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が譲渡制限株式等である場合における当該株主総会に限る。)
 前三項の規定にかかわらず、第百九条第二項の規定による定款の定めについての定款の変更(当該定款の定めを廃止するものを除く。)を行う株主総会の決議は、総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、総株主の議決権の四分の三(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
 取締役会設置会社においては、株主総会は、第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項以外の事項については、決議をすることができない。ただし、第三百十六条第一項若しくは第二項に規定する者の選任又は第三百九十八条第二項の会計監査人の出席を求めることについては、この限りでない。

任意的記載事項

 「任意的記載事項」は、絶対的記載事項、相対的記載事項以外の事項で、会社法やその他の法令などに違反しないもののことです。

 任意的記載事項の代表的なものとしては、次のようなものがあります。

株主名簿の基準日
事業年度
定時株主総会の招集時期         
役員(取締役、監査役、執行役)の人数
公告の方法               など

定款に公告方法の定めがない場合は、自動的に官報に掲載する方法によることになります。

会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。

 (基準日)
第百二十四条 株式会社は、一定の日(以下この章において「基準日」という。)を定めて、基準日において株主名簿に記載され、又は記録されている株主(以下この条において「基準日株主」という。)をその権利を行使することができる者と定めることができる。
 基準日を定める場合には、株式会社は、基準日株主が行使することができる権利(基準日から三箇月以内に行使するものに限る。)の内容を定めなければならない。
 株式会社は、基準日を定めたときは、当該基準日の二週間前までに、当該基準日及び前項の規定により定めた事項を公告しなければならない。ただし、定款に当該基準日及び当該事項について定めがあるときは、この限りでない。
 基準日株主が行使することができる権利が株主総会又は種類株主総会における議決権である場合には、株式会社は、当該基準日後に株式を取得した者の全部又は一部を当該権利を行使することができる者と定めることができる。ただし、当該株式の基準日株主の権利を害することができない。
 第一項から第三項までの規定は、第百四十九条第一項に規定する登録株式質権者について準用する。

  (中略)

 (株主総会の招集)
第二百九十六条 定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。
 株主総会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。
3 株主総会は、次条第四項の規定により招集する場合を除き、取締役が招集する。

  (中略)

 (株主総会以外の機関の設置)
第三百二十六条 株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。
 株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる。

  (中略)

 (会社の公告方法)
第九百三十九条 会社は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
 一 官報に掲載する方法
 二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
 三 電子公告
 外国会社は、公告方法として、前項各号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
 会社又は外国会社が第一項第三号に掲げる方法を公告方法とする旨を定める場合には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第一号又は第二号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
 第一項又は第二項の規定による定めがない会社又は外国会社の公告方法は、第一項第一号の方法とする。

 定款を作成したら、公証役場でその定款の認証を受けます。

公証人の認証を受ける必要があるのは、設立当初の定款だけです。その後に定款を変更するときは公証人の認証を受ける必要はありません。

 定款の認証を受けた後の創立総会(後述)で、本店所在地を他の法務局または地方法務局管内に変更したときは、変更後の定款について改めてその本店所在地管内の公証人の認証を受けなければなりません

  参考:9-4 定款認証 | 日本公証人連合会(外部サイト)


 会社法 ※令和8年8月5日時点の条文です。
 (定款の認証)
第三十条 第二十六条第一項の定款は、公証人の認証を受けなければ、その効力を生じない。
 前項の公証人の認証を受けた定款は、株式会社の成立前は、第三十三条第七項若しくは第九項又は第三十七条第一項若しくは第二項の規定による場合を除き、これを変更することができない。

★公証人の認証が必要な法人とは★

 次の法人を設立する際には、公証人の認証が必要となります。

株式会社
一般社団法人、一般財団法人
税理士法人、司法書士法人、行政書士法人、土地家屋調査士法人、社会保険労務士法人、弁護士法人、監査法人、特許業務法人、特定目的会社、相互会社、金融商品会員制法人
信用金庫、信用中央金庫、信用金庫連合会

合名会社、合資会社、合同会社の定款については、公証人の認証を必要としません

定款の認証を受ける公証役場

 定款の認証は、本店の所在地の公証役場で認証を受けます。

 管轄の公証役場と法務局は、次のリンク先からご確認ください。

  リンク:公証役場一覧 | 日本公証人連合会(外部サイト)

      法務省:法務局・地方法務局所在地一覧(外部サイト)

事前に確認しておきましょう!

 管轄区域外の公証人がした定款の認証については、無効となってしまいますので、ご注意ください。


 公証人法(明治41年法律第53号) ※令和8年8月8日時点の条文です。
   第三章 職務執行ニ関スル通則
第十七条 公証人ノ職務執行ノ区域ハ其ノ所属スル法務局又ハ地方法務局ノ管轄区域ニ依ル
  (中略)
    第二節 定款の認証
 (定款の認証の事務を取り扱う公証人)
第五十七条 会社法第三十条第一項(他の法令において準用する場合を含む。)並びに一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第十三条及び第百五十五条の規定による定款の認証の事務は、法人の本店又は主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局に所属する公証人が取り扱う。

定款の認証にかかる費用

 定款認証手続にかかる主な費用は、次の表のとおりです。

件  名費  用
定款認証代① 資本金の額等が100万円未満であり、次のア、イ、ウの全てに該当する会社・・・15,000円

 ア その会社の定款に記載され、または記録された発起人の全員が自然人であり、かつ、その数が3人以下であること。
 イ その会社の定款に発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨の記載または記録があること。
 ウ その会社の定款に取締役会を置く旨の記載または記録がないこと。

② ①以外の、資本金の額等が100万円未満の会社・・・30,000円

③ 資本金の額等が100万円以上300万円未満の会社・・・40,000円

上記①、②、③以外の会社・・・50,000円
定款の印紙税40,000円(電子定款の場合は、0円)
定款謄本の請求手数料1ページにつき 250円
約2,000円程度かかるのが一般的です。

 電子定款認証に対応した司法書士さんや行政書士に会社設立手続をご依頼いただけると、印紙税4万円の出費を抑えることができます

当事務所も電子定款に対応しておりますので、ぜひご依頼ください!

  参考:12 手数料 | 日本公証人連合会(外部リンク)

「設立時発行株式」に関する事項の決定【定款に定めがない場合】

 発起人は、株式会社の設立に際して、次に掲げる事項(定款に定めがある事項を除きます。)をその全員の同意を得て、定めます

発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数
設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額
成立後の株式会社の資本金と資本準備金の額に関する事項

 会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。
 (設立時発行株式に関する事項の決定)
第三十二条 発起人は、株式会社の設立に際して次に掲げる事項(定款に定めがある事項を除く。)を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない
 一 発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数
 二 前号の設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額
 三 成立後の株式会社の資本金及び資本準備金の額に関する事項
 設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合において、前項第一号の設立時発行株式が第百八条第三項前段の規定による定款の定めがあるものであるときは、発起人は、その全員の同意を得て、当該設立時発行株式の内容を定めなければならない。

出資の履行

 設立時発行株式に関する事項が決まったら、発起人は設立時発行株式を引受け、その後遅滞なく、その引き受けた設立時発行株式分、その出資に係る金銭を払い込み、またはその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付します。

金銭の払込みは、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所で行います。

 期日までに払込みをしない発起人は、株主になる権利を失ってしまいます

★「現物出資財産等」がある場合★

 発起人は、定款に➀現物出資➁財産引受け③発起人が受ける報酬その他の特別の利益④株式会社の負担する設立に関する費用についての記載があるときは、公証人の認証を受けた後に遅滞なく、その事項について調査させるために、裁判所に対して、検査役の選任の申立てをしなければなりません。

 ただし、次の場合には、検査役の調査は必要ありません

現物出資財産等について定款に記載された価額の総額が500万円を超えない場合
現物出資財産等のうち、市場価格のある有価証券について定款に記載された価額が市場価格を超えない場合
現物出資財産等について定款に記載された価額が相当であることについて、弁護士、公認会計士、税理士等の証明(現物出資財産等が不動産である場合には、当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合

上記の「現物出資財産等」とは、定款に記載された株式会社に出資する金銭以外の財産(➀現物出資)と株式会社の成立後に株式会社が譲り受けることを約した財産(➁財産引受け)のことをいいます。

会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。

 (定款の記載又は記録事項)
第二十七条 (略)
第二十八条 株式会社を設立する場合には、次に掲げる事項は、第二十六条第一項の定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。
 一 金銭以外の財産を出資する者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、設立時発行株式の種類及び種類ごとの数。第三十二条第一項第一号において同じ。)
 二 株式会社の成立後に譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称
 三 株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称
 四 株式会社の負担する設立に関する費用(定款の認証の手数料その他株式会社に損害を与えるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。)

  (中略)

 (定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任)
第三十三条 発起人は、定款に第二十八条各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときは、第三十条第一項の公証人の認証の後遅滞なく、当該事項を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない
 前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
 裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、成立後の株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
 第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
 裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
 第二項の検査役は、第四項の報告をしたときは、発起人に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
 裁判所は、第四項の報告を受けた場合において、第二十八条各号に掲げる事項(第二項の検査役の調査を経ていないものを除く。)を不当と認めたときは、これを変更する決定をしなければならない。
 発起人は、前項の決定により第二十八条各号に掲げる事項の全部又は一部が変更された場合には、当該決定の確定後一週間以内に限り、その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる。
 前項に規定する場合には、発起人は、その全員の同意によって、第七項の決定の確定後一週間以内に限り、当該決定により変更された事項についての定めを廃止する定款の変更をすることができる。
10 前各項の規定は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項については、適用しない。
 一 第二十八条第一号及び第二号の財産(以下この章において「現物出資財産等」という。)について定款に記載され、又は記録された価額の総額が五百万円を超えない場合 同条第一号及び第二号に掲げる事項
 二 現物出資財産等のうち、市場価格のある有価証券(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項に規定する有価証券をいい、同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利を含む。以下同じ。)について定款に記載され、又は記録された価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えない場合 当該有価証券についての第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項
 三 現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額が相当であることについて弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士(外国公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士をいう。)を含む。以下同じ。)、監査法人、税理士又は税理士法人の証明(現物出資財産等が不動産である場合にあっては、当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価。以下この号において同じ。)を受けた場合 第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項(当該証明を受けた現物出資財産等に係るものに限る。)
11 次に掲げる者は、前項第三号に規定する証明をすることができない。
 一 発起人
 二 第二十八条第二号の財産の譲渡人
 三 設立時取締役(第三十八条第一項に規定する設立時取締役をいう。)又は設立時監査役(同条第三項第二号に規定する設立時監査役をいう。)
 四 業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者
 五 弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、監査法人又は税理士法人であって、その社員の半数以上が第一号から第三号までに掲げる者のいずれかに該当するもの


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 (出資の履行)
第三十四条 発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、その引き受けた設立時発行株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又はその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならない。ただし、発起人全員の同意があるときは、登記、登録その他権利の設定又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、株式会社の成立後にすることを妨げない。
 前項の規定による払込みは、発起人が定めた銀行等(銀行(銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第一項に規定する銀行をいう。第七百三条第一号において同じ。)、信託会社(信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第二条第二項に規定する信託会社をいう。以下同じ。)その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)の払込みの取扱いの場所においてしなければならない。
 (設立時発行株式の株主となる権利の譲渡)
第三十五条 前条第一項の規定による払込み又は給付(以下この章において「出資の履行」という。)をすることにより設立時発行株式の株主となる権利の譲渡は、成立後の株式会社に対抗することができない。
 (設立時発行株式の株主となる権利の喪失)
第三十六条 発起人のうち出資の履行をしていないものがある場合には、発起人は、当該出資の履行をしていない発起人に対して、期日を定め、その期日までに当該出資の履行をしなければならない旨を通知しなければならない。
 前項の規定による通知は、同項に規定する期日の二週間前までにしなければならない。
 第一項の規定による通知を受けた発起人は、同項に規定する期日までに出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより設立時発行株式の株主となる権利を失う。

引受人の募集【募集設立の場合】

 発起人は、引受人の募集をしようとするとき、まず「設立時募集株式」について、次の事項を定めなければなりません。

設立時募集株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合は、その種類及び種類ごとの数)
設立時募集株式の払込金額(設立時募集株式1株と引換えに払い込む金銭の額)
設立時募集株式と引換えにする金銭の払込みの期日またはその期間
一定の日までに設立の登記がされない場合において、設立時募集株式の引受けの取消しをすることができることとするときは、その旨およびその一定の日

「設立時募集株式」とは、引受人の募集に応じて設立時発行株式の引受けの申込みをした者に対して割り当てる設立時発行株式のことです。

 そして、発起人は設立時募集株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、会社法所定の事項を通知します。

 設立時募集株式の引受けの申込みをしようとする者は、原則として➀申込みをする者の氏名または名称および住所➁引き受けようとする設立時募集株式の数を記載した書面を発起人に交付することで、申込みをします。

設立時募集株式の引受けの申込みをする者は、上記の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、上記の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができます。

 発起人は申込みを受けたら、申込者の中から設立時募集株式の割当てを受ける者と、その者に割り当てる設立時募集株式の数を定めます。

 そして、設立時募集株式と引換えにする金銭の払込みの期日またはその期間の初日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる設立時募集株式の数を通知します。

申込者に割り当てる設立時募集株式の数は、申込者が申し込みの際に書面に記載した数よりも少なくすることができます。

 申込者は、発起人の割り当てた設立時募集株式の数について、設立時募集株式の引受人となります。

 引受人は、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの設立時募集株式の払込金額の全額の払い込みます

 期日までに払込みをしない引受人は、株主になる権利を失ってしまいます

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 (設立時発行株式を引き受ける者の募集)
第五十七条 発起人は、この款の定めるところにより、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする旨を定めることができる
 発起人は、前項の募集をする旨を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない。
 (設立時募集株式に関する事項の決定)
第五十八条 発起人は、前条第一項の募集をしようとするときは、その都度、設立時募集株式(同項の募集に応じて設立時発行株式の引受けの申込みをした者に対して割り当てる設立時発行株式をいう。以下この節において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
 一 設立時募集株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、その種類及び種類ごとの数。以下この款において同じ。)
 二 設立時募集株式の払込金額(設立時募集株式一株と引換えに払い込む金銭の額をいう。以下この款において同じ。)
 三 設立時募集株式と引換えにする金銭の払込みの期日又はその期間
 四 一定の日までに設立の登記がされない場合において、設立時募集株式の引受けの取消しをすることができることとするときは、その旨及びその一定の日
 発起人は、前項各号に掲げる事項を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない。
 設立時募集株式の払込金額その他の前条第一項の募集の条件は、当該募集(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、種類及び当該募集)ごとに、均等に定めなければならない。
 (設立時募集株式の申込み)
第五十九条 発起人は、第五十七条第一項の募集に応じて設立時募集株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
 一 定款の認証の年月日及びその認証をした公証人の氏名
 二 第二十七条各号、第二十八条各号、第三十二条第一項各号及び前条第一項各号に掲げる事項
 三 発起人が出資した財産の価額
 四 第六十三条第一項の規定による払込みの取扱いの場所
 五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
 発起人のうち出資の履行をしていないものがある場合には、発起人は、第三十六条第一項に規定する期日後でなければ、前項の規定による通知をすることができない。
 第五十七条第一項の募集に応じて設立時募集株式の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を発起人に交付しなければならない。
 一 申込みをする者の氏名又は名称及び住所
 二 引き受けようとする設立時募集株式の数
 前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。
 発起人は、第一項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第三項の申込みをした者(以下この款において「申込者」という。)に通知しなければならない。
6 発起人が申込者に対してする通知又は催告は、第三項第一号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を発起人に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
 前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
 (設立時募集株式の割当て)
第六十条 発起人は、申込者の中から設立時募集株式の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる設立時募集株式の数を定めなければならない。この場合において、発起人は、当該申込者に割り当てる設立時募集株式の数を、前条第三項第二号の数よりも減少することができる。
 発起人は、第五十八条第一項第三号の期日(同号の期間を定めた場合にあっては、その期間の初日)の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる設立時募集株式の数を通知しなければならない。
 (設立時募集株式の申込み及び割当てに関する特則)
第六十一条 前二条の規定は、設立時募集株式を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う契約を締結する場合には、適用しない。
 (設立時募集株式の引受け)
第六十二条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める設立時募集株式の数について設立時募集株式の引受人となる。
 一 申込者 発起人の割り当てた設立時募集株式の数
 二 前条の契約により設立時募集株式の総数を引き受けた者 その者が引き受けた設立時募集株式の数
 (設立時募集株式の払込金額の払込み)
第六十三条 設立時募集株式の引受人は、第五十八条第一項第三号の期日又は同号の期間内に、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの設立時募集株式の払込金額の全額の払込みを行わなければならない
 前項の規定による払込みをすることにより設立時発行株式の株主となる権利の譲渡は、成立後の株式会社に対抗することができない。
 設立時募集株式の引受人は、第一項の規定による払込みをしないときは、当該払込みをすることにより設立時募集株式の株主となる権利を失う。

 

 発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、「設立時取締役」等を選任しなければなりません。

 また、設立しようとする株式会社が監査役設置会社である場合には、「設立時監査役」を選任しなければなりません。

「設立時取締役」とは株式会社の設立に際して取締役となる者、「設立時監査役」とは株式会社の設立に際して監査役となる者のことです。

 設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合には、設立時取締役は3人以上でなければなりません。

 また、設立しようとする株式会社が監査役会設置会社である場合には、「設立時監査役」3人以上でなければなりませんし、設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、「設立時監査等委員」である設立時取締役3人以上でなければなりません。

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 (設立時役員等の選任)
第三十八条 発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(株式会社の設立に際して監査等委員(監査等委員会の委員をいう。以下同じ。)となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。
 次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。
 一 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
 二 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)
 三 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合 設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
 定款で設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役。以下この項において同じ。)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。
第三十九条 設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合には、設立時取締役は、三人以上でなければならない。
 設立しようとする株式会社が監査役会設置会社である場合には、設立時監査役は、三人以上でなければならない。
 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、設立時監査等委員である設立時取締役は、三人以上でなければならない。
 第三百三十一条第一項(第三百三十五条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十三条第一項若しくは第三項又は第三百三十七条第一項若しくは第三項の規定により成立後の株式会社の取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役又は会計監査人となることができない者は、それぞれ設立時取締役(成立後の株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人(以下この節において「設立時役員等」という。)となることができない。
 第三百三十一条の二の規定は、設立時取締役及び設立時監査役について準用する。

★「設立時代表取締役」の選定方法★

(2) 設立時代表取締役の選定
 ア 取締役会設置会社
   設立時取締役は、設立しようとする株式会社が取締役会設置会社である場合には、設立時取締役の中から設立時代表取締役(株式会社を代表する取締役をいいます。)を選定しなければなりません(会社法第47条第1項)。この場合には、設立時取締役の過半数をもって決定することとなりますが(会社法第47条第3項)、このほか、次の方法も許容されると解されています。
  (ア) 定款に設立時代表取締役の氏名を直接記載する方法
  (イ) 定款に発起人の互選による旨の規定を置き、発起人が互選する方法
  (ウ) 定款に設立時取締役の互選による旨の規定を置き、設立時取締役が互選する方法

イ 取締役会非設置会社
   取締役会を設置していない場合には、次の方法によることができると解されています。
  (ア) 発起人の互選による方法
  (イ) 定款に設立時代表取締役の氏名を直接記載する方法
  (ウ) 定款に発起人の互選による旨の規定を置き、発起人が互選する方法
  (エ) 定款に設立時取締役の互選による旨の規定を置き、設立時取締役が互選する方法
  なお,上記の方法による選定がされない場合は、設立時取締役全員が設立時代表取締役となります(会社法第349条第1項)。

≪引用≫法務省『株式会社の設立手続(発起設立)について』第3-3⑵(令和8年8月8日アクセス)(外部サイト)

募集設立の場合

 募集設立の場合は、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役または設立時会計監査人の選任は、創立総会(後述)の決議によって行います。


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     第四款 設立時取締役等の選任及び解任
 (設立時取締役等の選任)
第八十八条 第五十七条第一項の募集をする場合には、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人の選任は、創立総会の決議によって行わなければならない。
 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。

 「創立総会」とは、募集設立に関する事項および株式会社の設立の廃止、創立総会の終結その他株式会社の設立に関する事項に限り、決議をすることができる設立時株主の総会です。

 発起人は、設立時募集株式の払込みの期日またはその期間の末日のうち最も遅い日以後、遅滞なく、創立総会を招集しなければなりません

会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。

     第二款 創立総会等
 (創立総会の招集)
第六十五条 第五十七条第一項の募集をする場合には、発起人は、第五十八条第一項第三号の期日又は同号の期間の末日のうち最も遅い日以後、遅滞なく、設立時株主(第五十条第一項又は第百二条第二項の規定により株式会社の株主となる者をいう。以下同じ。)の総会(以下「創立総会」という。)を招集しなければならない
 発起人は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、いつでも、創立総会を招集することができる。
 (創立総会の権限)
第六十六条 創立総会は、この節に規定する事項及び株式会社の設立の廃止創立総会の終結その他株式会社の設立に関する事項に限り、決議をすることができる。

 設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査役設置会社である場合にあっては、設立時取締役と設立時監査役)は、その選任後遅滞なく、次の事項を調査しなければなりません

会社法第33条第10項第1号または第2号に掲げる場合における現物出資財産等(同号に掲げる場合にあっては、同号の有価証券に限る。)について定款に記載され、または記録された価額が相当であること。
現物出資財産等について定款に記載された価額が相当であることについて、弁護士、公認会計士、税理士等の証明(現物出資財産等が不動産である場合には、当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合は、その証明が相当であること。
出資の履行が完了していること。
上記のほか、株式会社の設立の手続が法令または定款に違反していないこと。

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    第五節 設立時取締役等による調査
第四十六条 設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査役設置会社である場合にあっては、設立時取締役及び設立時監査役。以下この条において同じ。)は、その選任後遅滞なく、次に掲げる事項を調査しなければならない。
 一 第三十三条第十項第一号又は第二号に掲げる場合における現物出資財産等(同号に掲げる場合にあっては、同号の有価証券に限る。)について定款に記載され、又は記録された価額が相当であること。
 二 第三十三条第十項第三号に規定する証明が相当であること。
 三 出資の履行が完了していること。
 四 前三号に掲げる事項のほか、株式会社の設立の手続が法令又は定款に違反していないこと。
 設立時取締役は、前項の規定による調査により、同項各号に掲げる事項について法令若しくは定款に違反し、又は不当な事項があると認めるときは、発起人にその旨を通知しなければならない。
 設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合には、設立時取締役は、第一項の規定による調査を終了したときはその旨を、前項の規定による通知をしたときはその旨及びその内容を、設立時代表執行役(第四十八条第一項第三号に規定する設立時代表執行役をいう。)に通知しなければならない。

 最後に、本店の所在地を管轄する登記所で設立の登記をすることによって、株式会社は成立します。

設立の登記は、司法書士さんに依頼をすると代行してもらえます。


 会社法 ※令和8年8月8日時点の条文です。
 (株式会社の成立)
第四十九条 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する

設立登記にかかる登録免許税

 株式会社の設立登記にかかる登録免許税は、資本金の額の0.7%(計算結果が150,000円未満の場合は、1件につき150,000円)です。

  参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁(外部サイト)

★認定特定創業支援等事業を受けて登録免許税を半額に★

 会社を設立する際には、会社の商業登記を行う必要があります。

 株式会社の設立にかかる商業登記を行う際には、設立する会社の資本金に応じて、前述のとおり、「登録免許税」が課されるのですが、「認定特定創業支援等事業」の支援を受けて創業を行おうとする方または創業した日以後5年を経過していない個人が会社を設立する際、この登録免許税の軽減を受けることができます

 具体的には、次の表のとおりです。

通常の登録免許税軽減後の登録免許税
資本金の額の0.7%
(150,000円未満の場合は、申請件数1件につき150,000円)
資本金の額の0.35%
(75,000円未満の場合は、申請件数1件につき75,000円)

登録免許税が半額になるんですね!

 「認定特定創業支援等事業」の概要や、受けることによって得られるその他のメリットにつきましては、以下のリンク先にまとめておりますので、ぜひご確認ください。

  【コラム】「認定特定創業支援等事業」ってどんな制度??創業者が必ず受けるべき理由とは??

 いかがだったでしょうか?

 今回は、株式会社の設立手続について、ご紹介させていただきました。

 本コラムが、皆様の起業活動の一助となれば幸いです。

 最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

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行政書士 佐藤 千峰

投稿者プロフィール

佐藤 千峰
職業:行政書士
経歴:平成30年4月から令和6年12月まで地方公務員として勤務。主に、住民税の賦課業務、例規および重要文書の審査業務などに従事。令和7年5月に行政書士事務所を開業
取扱業務:会社設立サポート、補助金申請サポート、著作権登録申請サポートなど
資格:行政書士、著作権相談員